更新頻度 VS 完成度

 こんにちは! 絹田屋です。新しいお話、冬海にたつあぢさゐ(通称:あぢさゐ)はもうご覧になりましたでしょうか? もしお読みいただいていたなら嬉しい限りです……!
 あぢさゐは、来る2019年2月9日から三日間、裏原宿にあるデザインフェスタギャラリーにて展示会もしますので、お時間あるかたはぜひ来てくださいませ(ㆁωㆁ*)

 あぢさゐを更新するにあたって、今回はこんな手法をとってみました。
 1.毎日一話ずつ更新する
 2.それより前に完結させておく

なんでこんなことをしたか

 普段はWeb側で全公開、その後製本する流れになっています(なので基本的に、絹田屋の作品はWeb再録という形になってます)。
 今回は、1/20に開催された文学フリマ京都への出展が決定していて、どうしてもそこへ新刊を持っていきたいと思っていました。

 文学フリマの詳細はこちら⇒https://bunfree.net/

 しかし、年末に溶連菌に斃れ、そもそもの原稿に進捗の遅れが……!!!
 テキストをHTML形式にぶん投げるにしろ多少の調整(ルビとかですね)が必要になるので、進捗を上げつつWebアップと並行して進める余裕がない。

 まずは完結させねば!! 表紙作らねば!! 奥付も!! 印刷所に渡さねば!! という状態。
 幸いにも〆切の前日にはすべて準備出来たので、無事入稿できました。もう二度とカンヅメなんてやらぬ。

 さあ完結した! じゃあWebに公開だ! となった時点でイベントまであと10日ほど。
 絹田屋の方針としては、Web公開して本編はすべて読めることが前提となっていて、製本版はあくまで紙でほしい人向けです。そして「Webは紙より早く無くてはならない」というこだわり持ち。

 あぢさゐの話は「はじめに・1~7話・おわりに」で構成される9話。
 思い出してください。あと10日の時点です。
 いつもだったら週1~週2回程度の更新スパンだというのに。
 1日1話ずつ以上の更新をしないとWeb読者向けにならない。当然仕事もしながら。
 その上今回は初めての遠征で何が起きるか分からない……。

時間がない(^q^)

 そこで考えたのが以下のやり方。

 という下準備を行いました。
 これにより、仕事から帰ってきたあとにリンクだけ復活させればOK。平日とイベント前日にかける労力を省力化しました。
(時限式でリンクを復活させるスクリプトを書けばよかったんでは、と後から反省)

思わぬ効果

 絹田屋の創作環境の一部としてSlack&GoogleAnalyticsを連携しており、サイトに訪れてくれた人がどれくらい居たかが手元に届きます。
 まず初日の14日。(入り口と「はじめに」「第一話」の公開)
初日

 いらっしゃいませ!!!
 4人の方に来てもらえたことがわかります。
 新作にもかかわらず、ほとんど前情報もなく公開したので、明らかに宣伝不足が伺えますが、良い滑り出しだと思っています。


 そして二日後。(「第三話」まで公開)
三話ごろ

 第三話は二之部君と久慈先生、三木谷氏と駿河君が全員そろった辺りなので、物語としての土台説明が十分になった頃でしょうか。
 ご新規さんも見に来つつ、継続し見に来てもらっているのがわかります。
 この頃から「リアタイで追いたい人」「まとめて読みたい人」が集まりつつあったのかな、と思います。

 そして最終話を更新した19日から20日にかけて。

最終話

 20日にかけてドーンと増えました。延べ46人、そのうちご新規さんが36人です。
 少なくとも10人の方がリピーターになってもらえた、というのは喜ばしいことです♡

 数を追いかけると、どうしても「閲覧が〇〇から全然伸びない」と考えがちになってしまします。
 でも、その数字の向こう側には必ず人間がいます。10人の人が読み続けてくれるというのはすごいことです。
 クラスメイトの三分の一くらいが読んでくれた、と思えば想像しやすいでしょうか?(ㆁωㆁ*)

 別途、目標(コンバージョン:CVといいます)にしていた、「あぢさゐのページにやって来てくれた人」はこの数です。

 CV:46

 多少数字がズレていますが、だいたい40人くらいは確実に来てくれているということですね。
 クラスメイト全員が作品に少しでも興味を持ってくれている、というのは現実だけでは起こりえないくらいです。

 毎日更新すると、「そろそろあの人の作品の続き、来たかな?」とチェックしてもらう機会が得られます。
 誰かの日課になるのが理想ですね。

手段と目的を間違えてはならない

 さて、毎日更新することで、誰かの日課になってもらえれば、自分の作品を知ってもらえるという話を前段で行いました。
 ですが、それはあくまで「自分の作品を好きになってもらう」為の手段に過ぎません。「毎日更新する」のが目的ではないのです。
 「毎日更新する」ことが先立ち、作っている話が微妙な出来になっては本末転倒です。そしてそんなものは誰も読まないし、何より自分自身が納得できないでしょう。
 よく、手段と目的が入れ替わっている、なんて言葉を耳にしますが、当の本人はなかなかその状況に気付けず、心身ともに疲労していくパターンに……。

 そこで、ある程度の「貯金」をしてから、毎日更新に踏み切れば良いのかなと思います。

 一番良い方法としては、手元で完結させてしまうことです。完結済みのものを、カクヨムなどで予約投稿に入れてしまえば労力も少ないでしょう。
 一番完成度が高く、納得が出来、読者も付きやすく、読んでくれた人にとっても嬉しいパターンです。

 かといって、人間も横着なもので、完結させるのを待っていたらジジババになってしまう、ということも……笑

 であれば、章で区切りましょう。それでも長いのであれば、節で区切りましょう。「ここまで終わったら、次は二週間後に再開します」と予告を出しておくのです。
 感覚的なものですが、一ヶ月後だと忘れられています。かといって一週間後では次の話を出力しきれないかもしれません。なので、二週間ほどが良いかなと個人的に思います。

 そのかわり、必ず自分が納得できる出来であること
 今の自分が限られた期限の中で全力を尽くし、精一杯まで書き上げるのが大前提です。読み返して、もっといい言い回しは無いかと練るのは良いことですが、際限がないのです。
 限られた期限の中で完成度を高めるのも実力の一つと割り切ることが必要です。

 (偉そうなこと書いてますが絹田屋自身も過去の作品を振り返って書き直したいと思うことは山程ありますが、そう思ったものは次の作品に集約するようにしてます)

まとめ

 「完結してこその創作」という自身のポリシーがあります。創作する人それぞれに、ポリシーがあると思います。
 ある人からしてみれば、この手法は邪道なのかもしれません。
 それでも、読者あっての物語です。読者を求めないのであれば、公開する理由もないので、この手法は必要ありません。
 そして、忘れてはならないのは絹田屋はプロじゃありません(笑)鵜呑みにする必要はありませんし、しかしだからこそ、自分なりのやり方で創作をしていきたいと思っています。
 このやり方が、どなたかの参考になれば幸いです!

 みんな二人展にも遊びに来てくださいね!(((((((((((っ・ω・)っ