こんにちは! 絹田屋です。記事の更新ペースが早い……(笑)
現在、冬海にたつあぢさゐの再版をコミックモール様へ注文したところです。
いっっっっっっつもお世話になっております……!
⇒コミックモール様ホームページ
初版が1月だったのですが、一月ちょっとで再版に至ったのは、二人展で予想以上に手にとっていただけたからなんです。
去る2019年2月9日~2019年2月11日に、デザインフェスタギャラリーで、絹田屋初めての展示会を行いました。
くるめさんとの二人展です!
イベントサイト⇒
「絹田屋 x 眩目くるめ 二人展」
開催中の様子⇒
DESIGN FESTA GALLERY BLOG: 絹田屋×眩目くるめ『二人展』
今度大阪でも巡回展しますので、ご覧になれなかった方もぜひぜひ!
今回のデザフェスギャラリーでの二人展は無事に成功を収めたかと思います。
成功したと思える要素を、振り返りを含みつつ整理してみようと思います。
梅雨時だったかと思います。紫陽花ってエモい花だよね!! という安直な感動から、今流行りの(?)いちくら上で「四十路の文士がしっとり美人の書生に振り回される大正浪漫最高じゃね???」「そんなしっとり美人に、せんせ。とか言われちゃうのめっちゃえっちじゃね???」と例のごとく発作的に滾っていたのがきっかけでした。
そして共感して釣れたのがくるめさんでした(笑)
くるめさんはくるめさんで、展示会をやりたいと言っていたのもあり、そしてくるめさんはホイホイ声をかけていくスタイル(本人談)だったので、展示会ありきで新作を書こう! と取り組み始めました。
新しいことに挑戦したかったのと、自分の思い描いた世界観が具象化するのを一度目の当たりにしたかったのが大きな理由ですね。
キービジュアルなどを描いてもらって燃料を投下され続けたこと、内容の進捗を上げてくるめさんに下読みしてもらいつつ、感想を貰ったことなどもモチベーションを保つのに良い環境だったなと思います(笑)
(くるめさんのほか、下読みにご協力してくださった皆様、ありがとうございました……!!!)
そして例のごとく、ベタ惚れ屋さんのガラスのぶどうネックレスも、私に「滾り」を与えてくれました。
【看板を用意する】
まず、真っ先にやったのはキービジュアルを描いてもらったこと・キラーワードを決めたことです。
キービジュアルなので、言うなれば看板です。キラーワード≒キャッチコピーなので、これまた看板です。
つまり、
キービジュアルは、イベントサイト、フライヤー、DM、ポストカードにもなりました。
キラーワードも同様に、ポストカードを除く宣伝材料すべてに入ってます。
こうすることにより、世界観のブレは起きませんし、何より自分たちが立ち返ることの出来る起点になります。
【時期と場所を決める】
展示会をするなら、当然その本編があってしかるべきと考えた私達は、現実的に本編完結が間に合う時期を選択しました。
滾ってSNSで吐き散らかしていた段階で、「ラストシーンは冬の海で呆然と立ち尽くして前にも後ろにも動けなくなってる文士の姿を書く」と決めていたので、開催は冬の時期にしよう、と話し合って決めました。
ギャラリーを選ぶ中、ネームバリューがあり、都心にあり、ギャラリー自体の集客があり、世界観のを作りやすい壁がある所をフィルタリングしていきました。
行き着いたのはデザインフェスタギャラリーでした!
原宿駅から歩いていける(迷いやすいけど)、デザフェスというネームバリュー、何よりも真っ白な壁!
下見をして、1-cという部屋を選びました。この段階でどこに何を置くかをざっくり決めていました。
「壁にパネル表示」「多分このあたりは物販」「この辺に書斎の再現」といったざっくり具合です。いうなればメインで発表するものですね。
お互い仕事や日常生活があるため、休日がいいよねという話になり、連休のある2月にしようと決めました(*´ω`*)
このときに、「ああ、本当に展示会やるんだ……!」と胸が踊りました。
【製本版を用意する】
別記事で、年末にぶっ倒れて進捗に遅れがでてしまった話は書いたかもですが、こちらは気合で終わらせました。(書く内容や結末は決まってたからね!)
Web上での発表だけでも、世の中に発表しているという事実は出来上がりますが、少し物足りない。やはり電子だけではなく物体としての重さや質感をもつ物がなければ、と考えていました。
毎回のごとく、コミックモール様へお願いして製本!
イベントで新刊として頒布し 冬海のあぢさゐの世界観を世の中に出してホッと一息つけました。
一貫している、という風にするのに必要なのは、無闇に雰囲気を変えないことです。
デザイン表紙であれば絹田屋だけでも作れますが、くるめさんの好意に甘えまして、キービジュアルをそのまま表紙に流用しました。
「小説とアクセサリーの親和性について」でもお話しましたが、私がしたいことは「一つのものの切り口を変えて」「拡張性をもたせた表現」です。
(いや、表現ていうと、なんだか芸術じみていて大げさなんですが……。)
ともあれ、本編を軸にしつつ、製本した物体そのものも、本編の世界観を拡張させる一品へとなりました!
(日本語回りくどくてすみませんね!)
【ゆるい役割分担】
Web上のクリエイティブの他、展示物(今回は傘とパネル絵)、グッズ(例の文字アクストとポストカード)、展示につい費用なパネル(「お手を触れないでください」などのinfo的なやつ)はくるめさんに丸投げしました。
代わりに、絹田屋は本編&製本のほか、イメージアクセサリーのかんざし作成、ギャラリーとの連絡、物販に必要なもの(大きい布やお釣りなど)、展示用の原稿用紙を用意しました。
温度感は「だいたいこの辺はやります」といった空気感でした。がっつり「私はこれ担当です!」としてなかったのがかえってそれぞれ動きやすかったかなと思います(私だけだったらどうしよう…w)
何回見ても、幸せな気持ちになります。
原稿用紙は入り口入ってすぐに最初のページ、書斎(卓状)の再現部分には最後のページを置きました。
展示イラストの上やその間に、ダイジェスト版として何シーンかを抜き出したものを壁にペタペタ。
部屋の中心に立って、ぐるりと見渡すと世界観が一望でき、かつ「部屋の中心」でそれを感じることにより、「世界観への没入感」を促しました。
(結果オーライだったんですけどね!)
デザフェス公式ブログからも好意的に紹介していただきました。
スタッフの方が熱心に写真撮影やヒアリングをしてくれたばかりか、本編を読んだ上で紹介してくださいました……! 圧倒的感謝。
ブログだけではなく激エモな紹介ツイートまで。
最&高です。感謝しても仕切れない……!!
昏く見えるその愛は、誰よりも純粋で、深く、誰にも侵すことができない。
— Design Festa Gallery (@DFGHarajuku) 2019年2月11日
同性愛と聞くと貴方はどう感じますか?
こんなにも繊細で、しかし狂気を孕んだ関係性は異性愛で見る事が出来ないと私は思います。
それは本当の純愛と言えるのではないでしょうか?
絹田屋×眩目くるめ 二人展
WEST1C pic.twitter.com/InomqghRPY
【客足について】
2月の三連休でしたが、雪だったこともあり全体としてもゆったりした初日でした。
それでも、わざわざ二人展のためだけに朝から来て頂いた方がいたり、立ち寄っていただいた人が目をきらめかせて鑑賞していってくださったり……。
本当に、作家冥利に尽きます。
初日の夕方辺りに、例の文字アクストのバズりが起こり、翌日二日目はアクストをお求めに足を運んでくださる方も!
アクスト目当てだったにもかかわらず、『冬海にたつあぢさゐ』についても興味を持っていただけて、とても嬉しかったです。
初日に比べて気候も穏やかになり、応援に駆けつけてくださったフォロワーさんも多かったです(*´ω`*)♥
色んな人に支えられているなぁと実感しながらだったためか、時間が経つスピードが初日よりもかなり早かったです(笑)
三日目は、他のスペースで展示会をしていらした方々も見に来てくださいました!
絹田屋も足を運び、それぞれの世界観や創作感を楽しむことができました。
ここでも、「あ、例のアクストの……」とお声掛け頂いたので、バズりってすごい……と思ったものです。
全日通して、くるめさんと交互に在廊したこともあり、比較的余裕を持って対応することができました。
ひとりだけだと対応は辛いかもしれないけれど、二人でてんやわんやになるくらいではない、というくらいでしたかね。
それもあり、見に来てくださった方々がじっくりと世界観を味わっていただける程度には滞在していただけました。
自分の世界観が、現実で再現出来ることの喜びや充実感というのは、何物にも代えがたい体験でした。達成感というよりも、ただ只管に幸福だったなと噛み締めてます。
初めての展示会で、くるめさんにずいぶんと引っ張ってもらいました。
正直、イラスト無しで文字だけの展示になったとしたら、こうはならなかったと思います。しかしまた同時に、くるめさんも「世界観あってのイラストですから」と仰っていただけました。
二人展は、開催者がお互いに尊敬しあうこと・同じ熱量で取り組むことで、成功したかと思います。
次の目標は個展……でしょうかね?
これからどうなるかもわからないですが、文字書きでも展示会を実施することは可能です!
展示会に興味を持っている文字書きさんにとって、お役に立てる内容だったなら幸いです。
次のイベントはJ庭ですね。めっちゃすぐ!!
再販した新刊(文字列としてなんだか矛盾してるけど)引っさげて参戦しますので、よろしくお願い致します!