文庫本同人小説本文をWordでつくる!

 こんにちは、絹田屋です!
 前回の、文庫本サイズの同人小説の作り方に、思っていた以上の反応をいただきまして、けっこうびっくりしております。
 本文作成の部分があまりにポイ投げ状態だったので、今回はそのあたりをちゃんとお話したいと思います……!笑

1. 環境について

 私の場合、Office 365のWordを使用しております。家庭用年間払のやつ。
 ⇒Office 365のWord
 
 マイクロソフトとアドビ製品は、無料版でやろうとしても使いたい機能が使えない等、けっこうな苦しみを味わったので、今では素直にお金を払って利用しています……笑
 ちなみに、絹田屋はWordで本文データ(pdf)を作りますが、Wordで原稿を書くことは少ないです。原稿はテキストエディタで書いて、Wordにコピペするパターンが多いですね。
 なので、執筆作業の最適化はこの記事には無いのでご注意くださいませ。
 
 早速ですが、Wordで本文データ用に設定している内容を書いておきます。
 この設定は、《今日が命日なので》を製本したときのものになります。
 
【ページ設定】
・文字数と行数
 

 
 ポイントは文字数と行数の指定でしょうか。
 この時は文字数42文字、字送り7.75pt、行数19、行送り11.6ptにしていました。
 本文をそれなりに隙間詰めておきたい場合はこれくらいじゃないかなと思います。
 
・余白
 

 
 ポイントは内側と外側です。
 Wordの標準の見開きだと、綴じ代が外側にあります。なので、外側=本の内側(のど)部分になります。
 (ややこしい!!!)
 いわゆる、のどの部分は本を閉じて余白が必要になる箇所ですので、反対側の余白の倍の数取っています。
 
 こちらの記事が詳しいです⇒Word:とじしろを右にしたい
 
・用紙
 

 
 ここの設定はシンプルです。A6(文庫本サイズ)を設定するだけ。
 
・その他
 

 
 この辺変更したっけ……? あまり重要じゃないかも?
 強いて言えば、一番最初のページにページ番号を振りたくない時は
 [先頭ページのみ別設定]にチェックを入れておくと幸せになれます(雑)。
 
 このページ設定をしたあとに、本文の内容をコピペしたら一気に小説っぽい見た目になるかと思います!

2. きれいな本文を作るための注意点

本文データを作るだけならとても簡単なのですが、「見やすく」「読みやすく」「イラッとしない」本文データを作ろうとすると、色々処理しなければならないものなんです。
 フォントによってダッシュがつながらない、ページ番号がやたら大きい、ルビが振ってあるところだけなんだか行間が広い……などなど。
 気にしない人は気にしないものの、個人的にはモヤッとくる部分です。
 文章そのものの質には影響はないかもしれません。それでも読んでいる時にこのような段差を感じると、なんとなく気分が遠ざかります。
 「読者のときの自分なら一体どこを気にするか」を考えてみて対処しましょう。
 
・ダッシュ問題
 ①――ではなく──を使う
 何が違うんだって言われそうなのでカタカナでも記しておきます。笑
 ダッシュではなくケイセンを使う、という対処法があります。
 必ずしもつながるわけではないのですが、ダッシュよりは罫線のほうが繋がります! 文字列置き換えでサクッとできるので手っ取り早くておすすめです。
 
 ②一つのダッシュを200%の大きさにする
 繋げようとするからややこしいんだ、だったら初めから一つのダッシュをびろーっと伸ばせばいいんだ、という発想です。




 確実な方法だし、締切が差し迫ってないのならこちらが良いですね。
 
・ページ番号に一工夫
 物語に没入してもらう工夫として、本文以外の情報を目立たなくさせるのが一つ挙げられると思います。
 
 なので、
 ◇ ページ番号の大きさを小さくする
 ◇ 文字色は黒ではなく灰色にする
 ◇ 控えめな英字フォントを指定する

 これだけでもスッキリしたになるから不思議です。まぁ好みですけどね!
 
・ルビの行間と文字の大きさを整える
 
 ルビを振ると、行間がやたらと広くなったり、ルビ文字が切れてしまったりします。
 

 
 これは直したほうがいいでしょう。
 ルビが振ってある箇所まで移動します。何も考えずにAlt+F9キーを押します。訳のわからん英字とカッコがでろーんと出てくるかと思います。
 これはフィールドと呼ばれるものです。覚えても覚えなくてもいいです(笑)
 この中に、ルビの文字の大きさと、ルビと文字の隙間設定が書かれているんです。
 
 ルビ文字の大きさ:hps
 ルビと本体の隙間:up
 
 数字が大きくなると文字の大きさも大きくなり、隙間も広くなっていきます。
 これらをどちらも5にしてみて様子を見てみましょう。
 フィールドを閉じるときもAlt+F9キーです。
 

 
 読めるし収まっている! 数字によってどう見えるかは少しずつ変えて変化を確認しておくのも良いかもしれません。
 
 フィールドに対して詳細な記事はこちら
 ⇒ワードの理解シリーズ{フィールドについて}

3.PDFにするよ

 表紙のときに、塗りたしサイズにしていたかと思いますが、印刷に影響のあるデザインがなければ原稿サイズでOK! としている印刷会社さまもいます。
 そのあたりは確認してくださいね。
 (本文に飾り枠をつけたりしたい人は特に!)
 
 Wordは標準でPDFエクスポートorPDF保存ができます。PDFにしたあとも油断せず、開いて確認することをおすすめします。
 (何故か変なところに線が入ってた、という場合はもう一度PDFに保存し直してみましょう)

4.まとめ

 何か参考になったでしょうか……!!
 もしかしたら、やり方が変だったり、回りくどかったり、非効率だったりするかもしれません。
 そんな時はツイッターなどで「こんな方法あるよ!」「Wordと和解せよ」「何だ知らんのか」とお伝えいただけたら嬉しいです!(ㆁωㆁ*)